【10月22日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は21日、長期間機密扱いにされていたジョン・F・ケネディ(John F. Kennedy)元米大統領の暗殺に関する秘密情報を初めて一般に公開すると述べた。

 米現代史の重大事件、ケネディ元大統領暗殺事件は1963年11月22日に発生した。公式発表ではリー・ハーベイ・オズワルド(Lee Harvey Oswald)が単独でケネディ元大統領を暗殺したとされているが、真相をめぐってさまざまな臆測が生まれており、暗殺に関する機密書類の公開は歴史家や陰謀論者に長く心待ちにされていた。

 トランプ大統領による今回の発表の後、ケネディ元大統領暗殺に関する機密書類は、現在も意味のある情報源や情報収集方法を保護するため、すべてが公開されることはないだろうとの報道が続いた。

 しかしトランプ氏はツイッター(Twitter)で、「さらなる情報を受け取ることを条件として、私は大統領として、長い間公開を阻まれ機密扱いにされていたJFK FILES(訳注:ジョン・F・ケネディのファイル)を公開する」と述べている。

 今後トランプ氏が方針を変えない限り、同国南部テキサス(Texas)州ダラス(Dallas)で発生したケネディ元大統領暗殺から54年近く後の今月26日に機密ファイルの全体が公開されることになる。

 オリバー・ストーン(Oliver Stone)監督によるケネディ暗殺に関する映画『JFK』(1991年)の公開後に陰謀論への関心が高まったことを受けて1992年に成立した法律の下、これまでに数百万におよぶケネディ元大統領の暗殺に関する機密ファイルが公開されてきた。同法は機密ファイルの一部を25年間非公開にするとしており、その期限は今月26日に切れる。

 一部報道によると、これまで非公開とされていたファイルの数は3100ともいわれている。今回の決定により、これまでは一部が黒塗りにされた状態で公開されていたファイルも全体が機密指定解除となるとみられる。

 ケネディ元大統領は米国史上で暗殺された4人目の大統領だった。暗殺当時46歳だったケネディ氏の死は歴史的転換点となり、米国はその後公民権運動やベトナム戦争(Vietnam War)など激動の時代に突入していった。(c)AFP/Jim Mannion