【10月22日 AFP】17-18スペイン1部リーグは21日、第9節の試合が行われ、FCバルセロナ(FC Barcelona)はカタルーニャ(Catalonia)自治州をめぐる政治的な混乱をものともせず、2-0でマラガ(Malaga CF)に勝利して首位の座を守った。

 バルセロナは前半2分、ジェラール・デウロフェウ(Gerard Deulofeu)がクラブでの初ゴールを決めて先制。しかしながら、マラガの選手はバルセロナのリュカ・ディニュ(Lucas Digne)がペナルティーエリア内にクロスを上げる前に、ボールが明らかにゴールラインを割っていたため、得点が認められたことが信じられない様子だった。

 マラガのルイス・エルナンデス(Luis Hernandez)は「奇怪だ。ボールは50センチははみ出ていた」と不満を口にしている。

 前半はそれ以降ほぼチャンスを作れなかったバルセロナだったが、後半11分にリオネル・メッシ(Lionel Messi)のアシストからアンドレス・イニエスタ(Andres Iniesta)の放ったシュートが相手選手に当たりながらもゴール上隅に決まり、試合の行方を決定付けた。

 バルセロナのエルネスト・バルベルデ(Ernesto Valverde)監督は「6日間で3試合目だったこともあり、フレッシュさを欠いていた。主導権は握っていたが突破力に欠けた。テンポも速く追加点を取れた後半の方が良かったと思う」と振り返った。

 バルセロナは今季公式戦12試合目で11勝目を挙げ、2位バレンシア(Valencia CF)との勝ち点4差を守った。バレンシアはこの日行われた試合で4-0とセビージャFC(Sevilla FC)を一蹴している。

 この日、スペインのマリアノ・ラホイ(Mariano Rajoy)首相は、中央政府がカタルーニャの自治権を停止し、同州を直轄統治下に置いたうえで新たな選挙を実施すると発表。これを受けてバルセロナ(Barcelona)市内の通りには約45万人の独立支持派が集まり、怒りの声を上げた。

 試合中には、スペイン継承戦争でバルセロナ市が陥落した1714年にちなんで行われる、前後半17分の独立を支持するチャントもいつも通り続けられた。

 また、同日にFCバルセロナのジョゼップ・マリア・バルトメウ(Josep Maria Bartomeu)会長は、独立をめぐる争いの中で、クラブは政治的な手段として利用されることはないとの声明を発表している。(c)AFP