【10月20日 AFP】米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)、ジャクソンビル・ジャガーズ(Jacksonville Jaguars)のシャヒード・カーン(Shahid Khan)オーナーが、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領のNFLに対する攻撃的姿勢は、同大統領の「嫉妬心」が原因だと語った。

 パキスタン系米国人の億万長者で、イングランド・チャンピオンシップ(2部)のフラム(Fulham)も所有する67歳のカーン氏は、米紙USAトゥデー(USA Today)に掲載された19日付のインタビュー記事で、「これは彼の非常に個人的な問題だ」と話している。

 2014年にNFLのバッファロー・ビルズ(Buffalo Bills)買収に失敗したトランプ大統領は「分断を招く人」であって「団結に導く人」ではないと形容するカーン氏は、「彼は大統領には選ばれたが、人生の中でも大きな目標であったであろうNFLチームを所有するというのは見込みがなさそう」「だとすれば、つらく当たり、リーグを傷つけようというのも計算ずくだ」と語った。

 その一方でカーン氏は、NFLがトランプ大統領との間で抱える問題は、同大統領が就任以降に発してきた倫理的もしくは宗教的な侮辱発言と比べれば大きなものではないとしている。

「現実を見てみよう」と切り出したカーン氏は、「ムスリムやマイノリティー、そしてユダヤ人に対する攻撃――侮辱されたレベルでいえば、NFLのそれはそのいずれにも遠く及ばないと思う」と続けた。

「ここ(NFL)ではすべて金とちょっかい程度の問題。彼が嫉妬しているリーグやブランドをおとしめようとしているだけだ」

 2011年にジャガーズを7億6000万ドル(約860億円)で買収したカーン氏は、国歌演奏時に膝をつくNFL選手は解雇されるべきだとトランプ大統領が発言した数日後に行われた9月の試合で、自チームの選手と腕を組む姿を見せている。(c)AFP