【10月19日 時事通信社】ニュージーランド政界の表舞台に突然姿を現し、総選挙で旋風を巻き起こしたジャシンダ・アーダーン氏(37)。ついに一国の宰相に上り詰めることになった。政治的な手腕は未知数だが、国内外でどこまで通用するのか注目を集めそうだ。

 アーダーン氏は、2月の国政補欠選挙に比例代表からくら替えして当選。余勢を駆って最大野党・労働党の副党首に就任した。総選挙を翌月に控えた8月、党の支持率低迷の責任を取ってリトル党首が辞任すると、今度は新党首に抜てきされた。目新しさが受け、現政権への不満票も集め、党の支持率が急回復。一部世論調査では11年ぶりに与党・国民党を上回った。

 しかし、選挙終盤に入ると、公約に掲げる高等教育の無償化などに必要な財源について、国民党を率いるイングリッシュ首相から説明を求められ、歯切れの悪い答えに終始。これを機に労働党が政権を取れば「増税」になるとの印象が強まり、勢いは失速した。選挙では改選前から大きく議席を伸ばしたが、第1党には届かなかった。

 閣僚経験はない。だが、クラーク元NZ首相やブレア元英首相らの薫陶を受けて「人々が本当に心配している問題を取り上げ、それにどう対応するのかを話す」(専門家)術を学んだ。実績でもこうしたリーダーに続けるのか期待は高まっている。(c)時事通信社