【10月19日 AFP】パレスチナ自治政府のマフムード・アッバス(Mahmud Abbas)議長率いるファタハ(Fatah)と、長年対立してきたイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)が樹立を目指している統一政府について、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の外交交渉特別代表を務めるジェイソン・グリーンブラット(Jason Greenblatt)氏は19日、イスラエルを国家として承認し、ハマスの武装解除を行わなければならないと述べた。

 ファタハとハマスは先週、10年に及ぶ分裂を解消することを目指した和解協議で合意し、合意文書に署名した。

 トランプ大統領に最側近の一人であるグリーンブラット氏は、「いかなるパレスチナ政府も、曖昧さを残さず明確に非暴力を約束し、イスラエル国家を承認し、関係当事者間での過去の合意事項と履行義務を受け入れ、平和的な交渉に取り組まなければならない。これにはテロリストの武装解除も含まれる」との声明を発表。「もしハマスがパレスチナ政府で何らかの役割を担うのであれば、これらの基本的な要件を受け入れる必要がある」と述べた。

 先週のファタハとハマスの和解合意について、米政府が踏み込んだ見解を出すのはこれが初めて。

 これに先立ちイスラエル政府は今週、ハマスが統一政府に参加する場合は、イスラエルの承認と武力放棄などイスラエル側が提示する条件を満たさない限り、統一政府との交渉には応じないと表明していた。(c)AFP