【10月18日 AFPBB News】毎年11月の酉(とり)の日に開かれる「酉の市」を控え、東京都足立区の「熊手工房はしもと」では、商売繁盛の縁起物として知られる熊手の製作がピークを迎えている。工房では、職人5人が手分けしながら、熊手に小判やみこし、千両箱、七福神などをかたどった飾りを取り付けていた。

 大小さまざまな熊手を年間5000本以上手作業で作り上げる同工房は、3代にわたり約120年続く老舗。同区の大鷲神社(Ohtori Shrine)と台東区の鷲神社(Ohtori Shrine)の酉の市に出店するほか、地方にも出荷している。

 幅約65センチの尺二サイズでは、熊手としめ縄を組み合わせた台座部分に、30から40種類の飾りを生け花のようにバランスよく取り付ける。「同じ組み合わせは一つとしてない」と、代表の橋本誠三(Seizo Hashimoto)さん(64)。「縁起とは、もうけてやるんだというお客さんのやる気。どうぞ神社で縁起を買って下さい」と話した。(c)AFPBB News