【10月19日 AFP】サッカー欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2017-18)は18日、グループD第3節が各地で行われ、FCバルセロナ(FC Barcelona)は3-1でオリンピアコス(Olympiacos)を下した。バルセロナは早い時間にジェラール・ピケ(Gerard Pique)が退場し、スペイン北東部カタルーニャ(Catalonia)自治州の独立を問う住民投票後では初めてのカンプ・ノウ(Camp Nou)に政治的な影響がみられるなか、勝利を収めた。

 大雨の影響で客足は鈍かったが、それでもカタルーニャを覆う政治的緊張の影響がスタジアムにみられるなか、バルセロナはディミトリス・ニコラオウ(Dimitrios Nikolaou)のオウンゴールで先制すると、後半にリオネル・メッシ(Lionel Messi)とリュカ・ディニュ(Lucas Digne)のゴールで勝利した。

 チームはこれでグループ3連勝を飾り、同日スポルティング・リスボン(Sporting Lisbon)に2-1で勝利したユベントス(Juventus)との勝ち点3差を守っている。

 バルセロナは対立状態にあるカタルーニャと中央政府双方への和解の呼びかけを続けており、この日は試合前に「対話、敬意、スポーツ」と書かれた50メートル近い横断幕を掲げた。

 ジョゼップ・マリア・バルトメウ(Josep Maria Bartomeu)会長はクラブの公式テレビ(Barca TV)で「現在のカタルーニャの複雑かつ難しい状況の中で、バルセロナは立ち位置を示さねばならず、そしてわれわれの姿勢は非常に明確だ。われわれは対話を求める。話し合うことで、人はお互いを理解して合意点に至る」と話した。

「同時にわれわれは、カタルーニャの複雑な状況に関わるすべての人への敬意、そしてバルサへの敬意を求める。そして最後にスポーツだ。われわれは、サッカーだけでなくバスケットボールやホッケー、ハンドボールも手掛けるスポーツクラブだ。われわれはこれからも競技場で戦う」

 一方でバルセロナのゴール裏には「カタルーニャに自由を」と書かれた横断幕を掲げられ、またスペイン継承戦争でバルセロナ(Barcelona)市が陥落した1714年にちなんで行われる、前後半17分の独立を支持するチャントもいつも通り続けられた。

 カタルーニャでは、独立派の指導者カルレス・プチデモン(Carles Puigdemont)自治州首相が19日に独立を断念する可能性があり、独立を宣言した場合には、スペイン政府が自治権の停止という前例のない措置に踏み切る恐れもある。

 ユベントス対スポルティングの試合は、ユベントスがアレックス・サンドロ(Alex Sandro)のオウンゴールで1点を先行されたものの、2-1の逆転勝利を収めてグループ2位に浮上した。

 試合は前半12分、スポルティングのジェルソン・マルティンス(Gelson Martins)がシュートを放つと、守護神ジャンルイジ・ブッフォン(Gianluigi Buffon)が防いだこぼれ球が偶然サンドロに当たってゴールに入り、スポルティングが先制した。

 それでもユベントスは同29分、ミラレム・ピャニッチ(Miralem Pjanic)の直接FKで同点に追いつくと、迎えた後半39分、マリオ・マンジュキッチ(Mario Mandzukic)が頭で決勝点を挙げた。(c)AFP