【10月18日 CNS】10月10日、国際通貨基金(IMF)は中国の2017年GDP予想成長率を6.7%から6.8%に上方修正した。これで今年に入ってからIMFが中国の予想成長率を上方修正するのは 4度目となる。

 今回の上方修正は、上半期の中国経済の成長率が予想を超えていたことと、中国と米国の経済見通しが改善したことも要因の一つとなった。

 中国国家統計局の寧吉喆(Ning Jizhe)局長は10日に行われた記者会見で、中国の2016年のエンゲル係数が30.1%で2012年より2.9ポイント下がり、国連で定められている20~30%の「裕福な家庭」のレベルに限りなく近づいたと発表した。

 国連の定めたエンゲル係数の基準は、60%以上が「貧しい家庭」、50~60%が「衣食に困らない家庭」、40~50%が「ややゆとりのある家庭」、30~40%は「比較的裕福な家庭」、20~30%は「裕福な家庭」、20%以下が「極めて裕福な家庭」とされている。

 IMFの統計によると、1980年の中国1人あたりの国内総生産(GDP)は309ドル(約3万4657円)、当時貧困とされていた北アフリカは1551ドル(約17万3960円)で中国の5倍だった。それから約30年間、中国は必死に走り続け、2016年は中国の1人あたりGDPが8123ドル(約91万1075円)となり、世界平均の1万151ドル(約113万8536円)との差が縮まるまでに成長した。

 寧局長は「中国の経済成長には三つの特徴がある。一つはかつての高度経済成長から現在の中高度成長への変化。二つ目は経済構造の最適化だ」と述べた。近年の経済成長の主な駆動力が消費になり、貢献率は50%以上だ。産業構造別では、農業の基礎が強化され、工業の水準も上昇したほか、サービス業が主要産業となった。3点目の特徴について寧局長は、「原動力の変化である。工業技術の改善のための投資拡大などがみられ、企業が市場の需要に適応するため、また質の向上のために努力するようになった」と述べた。(c)CNS/JCM/AFPBB News