【10月18日 AFP】米プロバスケットボール協会(NBA)で15年目のシーズンを迎えたクリーブランド・キャバリアーズ(Cleveland Cavaliers)のレブロン・ジェームズ(LeBron James)が、あとどれくらい現役を続けられるかはわからないとしながらも、現在10代の息子にNBAの舞台でファウルをするまでは続けたいという希望を明らかにした。

 現在32歳で、8季連続通算9回目のNBAファイナル出場を目指すジェームズは、17日のボストン・セルティックス(Boston Celtics)戦で新シーズン開幕を迎えた。その数時間前に「GQ」誌のウェブサイトに掲載された記事の中で、ジェームズは力を保てなくなったらプレーするつもりはないと話しつつ、父と同じバスケットボールの道に進んだ13歳の息子、レブロン・ジュニア(LeBron Jnr)と対戦できたらうれしいと話している。

「永遠にこのレベルを保てないのは理解している。衰えたあともプレーするかはわからない。ただ、長男と対戦する機会があるのであれば、そこまではなんとか粘りたい。それが自分にとっての有終の美のようなものになる」

 ジェームズはまた、息子との対戦が実現すれば肉弾戦で吹き飛ばすつもりのようで、それでファウルアウトになる、あるいはフレグラントファウルで退場になるのもいいと考えており、「ファウルでぶっとばす。6ファウルは全部息子を標的にする。ブロニーのやつに思い切りぶち当たってやるさ」と笑うと、息子がシュートを狙えば「視界に入った瞬間にフレグラント2だ」と答えた。

 それを実現させるためには、ジェームズは40歳までNBAでプレーしなければならないが、所属チームはキャブスではないかもしれない。ジェームズは一昨季、故郷のクラブにタイトルをもたらすという約束を果たしている。来年には球団との契約を打ち切って自由契約になる権利を手にするジェームズは、クリーブランド(Cleveland)のファンを喜ばせ、沸かせたいと考えてはいるものの、それだけの理由でキャリアの残りをキャブスで過ごすつもりはないようだ。

「レブロン・ジェームズは誰にも何にも貸しは作らない。俺がクリーブランドの町にもたらすのは情熱、忠誠心、そして刺激だ。あのジャージーをまとう限り、あそこが俺のチームだ。だからこそ俺はあそこにいる。あの町を沸かせるためにね。しかし、俺は誰にも何にも貸しは作らない」

 ジェームズはこれまで、マイアミ・ヒート(Miami Heat)で2回、キャブスで1回の計3回ファイナル制覇を果たしているが、同時に準優勝も5回ある。ファンや批評家の中には、ファイナル6回出場で6回の優勝を果たしたシカゴ・ブルズ(Chicago Bulls)のレジェンド、マイケル・ジョーダン(Michael Jordan)氏と比較する際に、そのことをジェームズのマイナス点に挙げる人もいる。

 ジェームズは、ファンからジョーダン氏より上だと見なされるために必要なこととして「一番安定した選手になること、そしてNBA史上誰よりも上の、食物連鎖の頂点に立つこと」だと話した。(c)AFP