【10月17日 AFP】米プロバスケットボール(NBA)の72回目のシーズン開幕が迫っている。昨季はゴールデンステイト・ウォリアーズ(Golden State Warriors)がファイナルを制し、ケビン・デュラント(Kevin Durant)がようやくNBA王者のトロフィーを初めて手にしたが、その後のオフにはいくつかのチームが積極的な補強に動き、「スーパーチーム」でウォリアーズの覇権に挑もうとしている。

 デュラントのほかにステフェン・カリー(Stephen Curry)とクレイ・トンプソン(Klay Thompson)のシューターコンビ、さらにドレイモンド・グリーン(Draymond Green)らを擁して最近4シーズンで3度目のファイナル制覇を狙うウォリアーズに対し、今季はいくつかのチームが3人かそれ以上のスター選手をそろえ、ウォリアーズを止めにかかろうとしている。

 昨季のレギュラーシーズンMVPラッセル・ウェストブルック(Russell Westbrook)が在籍するオクラホマシティ・サンダー(Oklahoma City Thunder)は、カーメロ・アンソニー(Carmelo Anthony)とポール・ジョージ(Paul George)を獲得。ヒューストン・ロケッツ(Houston Rockets)はクリス・ポール(Chris Paul)と守備力に定評のある複数の選手を、昨季のアシスト王にして得点ランキング2位のジェームズ・ハーデン(James Harden)の仲間に加えた。

 ボストン・セルティックス(Boston Celtics)でも、カイリー・アービング(Kyrie Irving)がゴードン・ヘイワード(Gordon Hayward)、アル・ホーフォード(Al Horford)とトリオを結成。MVP4回のレブロン・ジェームズ(LeBron James)が8季連続のファイナル出場を目指すクリーブランド・キャバリアーズ(Cleveland Cavaliers)は、かつての盟友ドウェイン・ウェイド(Dwyane Wade)とこれまで故障に泣かされてきたデリック・ローズ(Derrick Rose)、さらにアービングとのトレードでアイザイア・トーマス(Isaiah Thomas)を陣容に加えた。

 このように、今オフはオールスターゲームに合計45回出場を数える8人が、別のチームに活躍の場を求めた。それでもグリーンは男性誌「GQ」で「スーパースターを集めただけでチームとして機能するとは限らない。我の強い選手が集まることになるからね」との見解を示している。

 ラスベガス(Las Vegas)のブックメーカーも同じ考えのようで、ウォリアーズが他チームを大きく引き離す優勝候補筆頭に推されている。オッズはウォリアーズに対してキャブスが2倍、セルティックスが4倍、ロケッツが10倍、そして16倍のサンダーをわずかに上回る5番手にはサンアントニオ・スパーズ(San Antonio Spurs)が推されている。