【10月16日 CNS】中国・武漢華夏理工学院(Wuhan Huaxia University of Technology)で11日、ユニークなフォント設計講義が行われた。甲骨文を手本に模写してから自主作成手法で甲骨文風格のフォントを設計するというものだ。

 甲骨文字を講義に導入したのは、同学院の教師である楊婷婷(Yang Tingting)さん。楊さんは今学期、担当しているフォント設計の講義内容を新たな方法に変えてみた。担当している講義はフォントの様式は多様だが、内容は比較的単一だった。そこで、中華民族の優秀な文化遺産である甲骨文字を導入したのだという。甲骨文字を講義に取り入れることによって、甲骨文字に対する学生たちの関心を喚び起こし、その真髄を学ぶことができ、フォント革新につながる。謎めいていて、古風で質素な雰囲気の甲骨文字を現代生活に融合させると同時に、甲骨文字にも新しさを与えたい、というのが楊さんの抱負だ。

 今年の夏休みの間に、楊さんは大量の甲骨文字に関する資料を集め、講義のために充分な準備をした。「甲骨文字の授業はずっとやり続けていきます」と熱っぽく語った。


「始めてのうちは少し難しかったけど、少しずつ書けるようになって、とても楽しいと感じた」と学生の鄧長欣さん(Deng Changxin)は言う。自分でデザインした甲骨文字の風格と現代設計手法を融合した新しいフォントをみて、「達成感がある」と誇らしげな様子だった。

 甲骨文字以外にも、楊さんはチベット文字、造形文字の東巴文(Dongba)なども導入し、学生たちの設計能力や創造能力を奮い立たせていくつもりだ。(c)CNS/JCM/AFPBB News