【10月14日 AFP】男子テニス、上海マスターズ(2017 Shanghai Rolex Masters)は13日、シングルス準々決勝が行われ、大会第16シードのファン・マルティン・デルポトロ(Juan Martin Del Potro、アルゼンチン)が試合中に転倒して手首を痛めながらも、4-6、6-1、6-4でヴィクトル・トロイキ(Viktor Troicki、セルビア)を退け、準決勝に進出した。

 第1セットを先取されながら見事な逆転勝利を飾ったデルポトロだったが、その代償としてこれまで3度の手術を受けるなどキャリアに影響を及ぼしてきた左手首を痛め、その状態を確認するために試合後には医師の元へ直行することになった。

 2009年の全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2009)を制しているデルポトロは、「違和感はあったが、スライスショットを打ちながらプレーを続けて最後まで戦った。だけど、今は磁気共鳴画像装置(MRI)検査の結果と医師の診断を確認する必要がある」と話し、次戦の出場は不透明であることを明かした。

「少し不安だが、過去にもこうしたことは経験している。とにかく、医師の指示を待ってあす(14日)のことを決めるつもりだ。もちろん、プレーするつもりはあるし、100パーセントの状態を望んでいるけれど、現時点では様子をみていく」

 29歳のデルポトロは、コートにつまずいて転倒した際に左手を地面に打ちつけて逆方向に曲げてしまった。そして苦痛に顔をしかめながらコート後方の椅子に座り、数分間にわたり医療スタッフと状態を確認していたものの、コートに戻ると驚いたことに相手のサービスゲームをブレークした。

 デルポトロの準決勝の相手に決まった第2シードのロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)は、今大会ではすべてストレート勝ちを収めており、長年のライバルで第1シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)との頂上決戦に向けて順当に勝ち進んでいる。

 フェデラーは、デルポトロが手首を痛めて検査したことを知ると、「全員が何よりも大事を取ることを望んでいる」とコメント。今夏に行われた全米オープンの準々決勝でデルポトロに敗れたことにも言及し、「自分としては最終的には何も変わらない。明日の試合に出場して、全米オープンの借りを返せるか確かめたい」と語った。(c)AFP/Peter STEBBINGS