【10月13日 AFP】フランスのパリ(Paris)市当局は12日、五輪を開催する2024年までにディーゼル車の使用を段階的に禁止する目標を発表した。従来型のガソリンエンジン車も2030年をめどに禁止を目指す。目標は市の新たな環境計画に盛り込む予定。

 フランス政府は先に、2040年までにディーゼル車とガソリン車の販売を禁止することを明らかにしているが、パリ市はさらに野心的な目標を掲げた格好だ。

 パリはしばしばスモッグに覆われ、アンヌ・イダルゴ(Anne Hidalgo)市長(社会党)は自転車の利用者や歩行者、公共交通機関向けのスペースを広げるなど対策を講じてきた。

 市内の混雑する道路への車の乗り入れ規制も実施しているが、大気質を監視する調査グループは9日、限定的な効果しか見られないとの調査結果を明らかにしていた。

 環境保護を優先課題の一つとするエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)政権は7月、2040年以降は電気自動車と(EV)ハイブリッド車(HV)の販売しか認めない方針を示した。

 パリ市は「(政府の)目標を達成するためには、都市部、特に大都市では目標とする年の数年前にガソリン車やディーゼル車を排除する必要がある」と指摘。2030年までにガソリン車とディーゼル車の乗り入れを段階的に禁止すれば、政府の目標達成に寄与するはずだとしている。ただ、車自体を禁止する考えはないとも強調している。(c)AFP