【10月12日 AFP】米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)は11日、ロジャー・グッデル(Roger Goodell)コミッショナーが選手に国歌演奏中の起立を「最終的に要求した」とするドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領のツイッター(Twitter)での発言に異議を唱えた。

 10日にグッデルコミッショナーは、NFL32チームに書簡を送り、試合前の国歌「星条旗(The Star-Spangled Banner)」演奏時に選手は起立すべきとするリーグの立場を改めて強調した。

 トランプ大統領はツイッターに、「NFLのロジャー・グッデルがすべての選手に偉大な国歌のために起立し敬意を示すことを最終的に求める時が来た」と投稿している。

 トランプ大統領は先月、国歌演奏時に膝をついた選手は「くそ野郎」であり解雇されるべきだと発言し、物議を醸していた。

 9月にバージニア(Virginia)州シャーロッツビル(Charlottesville)で行われた白人至上主義者らの集会を明確に非難しなかったトランプ大統領にアフリカ系米国人が大部分を占めるNFLの選手は反発。最近では国歌演奏中に膝をつく選手が増え、一部の選手は団結を示すために腕組みをし、チームのオーナー陣からも反発が出ていた。

 10日にグッデルコミッショナーは騒動の火消しを図ったものの、選手の起立を命じたり要求したりする形ではなかった。

 NFLは声明で、「けさのコミッショナーの国歌に関する立場の解釈は正確ではない。昨日(10日)発表したように、この件は来週のオーナー会議で話し合われることになる。NFLは抗議から発展に舵を切り、皆を一致団結させるために努力している」と発表している。(c)AFP