【10月10日 AFP】仏サッカー専門誌「フランス・フットボール(France Football)」は9日、2017年バロンドール(Ballon d'Or)の候補30人を発表し、レアル・マドリード(Real Madrid)のクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)やFCバルセロナ(FC Barcelona)のリオネル・メッシ(Lionel Messi)を筆頭に、パリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)のネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)らが名を連ねた。

 ポルトガル代表のスーパースターであるロナウドは、昨季のスペイン1部リーグと欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2016-17)でレアルに59年ぶりの2冠をもたらす原動力となり、アルゼンチン代表のメッシと並ぶ通算5度目のバロンドールが期待されている。

 サッカー界最高の名誉とされるバロンドールは、2007年に当時イタリア・セリエAのACミラン(AC Milan)に所属していたカカ(Kaka)が選出されて以降、ロナウドとメッシの独占状態となっている。バルセロナで3冠を達成した2015年の受賞が最後になっているメッシに対し、ロナウドは最近4年間で栄冠に3度輝いている。

 ロナウドはスペイン・スーパーカップ(Spanish Super Cup 2017)で5試合の出場停止処分を受けるなど、2017-18シーズンのリーグ戦初得点は現時点でお預けとなっているものの、今年のバロンドールでは本命とされている。対するメッシは、ライバル不在を利用して開幕から爆発的な勢いをみせており、リーグ戦7試合で計11得点に加え、チャンピオンズリーグでも2得点を記録している。

 しかし、ロナウドとメッシは今のところ2018年W杯ロシア大会(2018 World Cup)出場を確定させておらず、欧州選手権2016(UEFA Euro 2016)王者のポルトガルは、10日に行われる欧州予選の最終節でグループB首位のスイスを破らなければ、来月のプレーオフに回ることを余儀なくされる可能性がある。

 通算2度のW杯優勝を誇るアルゼンチンもまた、エクアドルとの南米予選最終節を前にトップ5圏外に陥落しており、この試合に勝てば最低でもニュージーランドとの大陸間プレーオフに回れるという状況に直面している。

 一方、今年8月に史上最高額の2億2200万ユーロ(約288億円)でPSGに移籍し、メッシの陰の存在から脱却したブラジル代表のネイマールは、すぐにフランス・リーグ1になじんだ様子で、ここまでリーグ戦6試合に出場して計6得点を記録しており、欧州リーグの勢力図を塗り替えることを目指すPSGへ恩返しをしている。

 今回最も多くの候補者を出したのはレアルで、ロナウドのほかにセルヒオ・ラモス(Sergio Ramos)、マルセロ(Marcelo Vieira Da Silva Junior)、トニ・クロース(Toni Kroos)、ルカ・モドリッチ(Luka Modric)、イスコ(Isco Alarcon)、カリム・ベンゼマ(Karim Benzema)の合計7人が選ばれている。

 次いで多いのはPSGの3人となっており、ネイマールとエディンソン・カヴァーニ(Edinson Cavani)に加え、ASモナコ(AS Monaco)から1年のレンタル期間を経て来年夏に1億8000万ユーロ(約235億6000万円)で正式に移籍することになっているキリアン・エムバペ(Kylian Mbappe)が名を連ねた。

 イングランド出身の選手はトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)のハリー・ケイン(Harry Kane)だけだったが、同国のプレミアリーグからは7人が選ばれており、チェルシー(Chelsea)のヌゴロ・カンテ(N'Golo Kante)とエデン・アザール(Eden Hazard)のほか、リバプール(Liverpool FC)のサディオ・マネ(Sadio Mane)とフィリペ・コウチーニョ・コレイア(Philippe Coutinho Correia)、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)のGKダビド・デ・ヘア(David de Gea)、マンチェスター・シティ(Manchester City)のケビン・デ・ブルイネ(Kevin de Bruyne)がリストに入った。(c)AFP