【10月10日 AFP】米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)、マイアミ・ドルフィンズ(Miami Dolphins)の攻撃ラインコーチを務めていたクリス・フォースター(Chris Foerster)氏が9日、白い粉を鼻から吸っているようにみえる動画の存在が発覚したため辞任した。

 米スポーツ専門チャンネルESPNによると、NFLコーチとしての24年間でドルフィンズを含めて過去に7球団を渡り歩き、昨年同球団に戻って2年目を迎えていた55歳のフォースター氏は、同リーグで最高年俸を誇るアシスタントコーチの一人として年間250万ドル(約2億8000万円)から300万ドル(約3億3800万円)を稼いでいたとされている。

 米ネバダ(Nevada)州を拠点とするモデルがソーシャルメディアに投稿した56秒間の動画で、筒状に巻かれた20ドル札から何らかの物質を吸引している姿が映っていたフォースター氏は、ドルフィンズが同日に発表した声明で、「私はマイアミ・ドルフィンズの職を辞任し、自分の行動に関する全責任を受け入れる。球団に謝罪するとともに、今は家族や医療専門家から必要な助けを得ることだけに専念する」とコメントした。

 動画の存在については8日の夜に把握したというドルフィンズは、「昨夜遅くに動画の存在に気づいた。この行為については一切容認することはできない」とすると、「今朝クリスと話し合い、彼は全責任を受け入れ、われわれも即座に辞任を了承した。クリスはもはや球団の人間ではないが、われわれは今回の件で彼が必要な助けを得られるように協力していく」と述べた。

 ドルフィンズのアダム・ゲイズ(Adam Gase)ヘッドコーチ(HC)は、8日にフォースター氏と話したことを明かし、「良くない状況だ。予期せぬことが起きている。自分にとって親しい人間であれば、なおさら不愉快なことだ」とすると、フォースター氏本人も「失望と動揺に襲われ、自分自身に腹を立てている。それは残念なことだ」と語った。(c)AFP