【10月9日 AFP】ミャンマーでの暴力行為から逃れて隣国バングラデシュに向かっていたイスラム系少数民族ロヒンギャ(Rohingya)の難民を乗せたボートが転覆し、9日現在で少なくとも12人が死亡し、多数の行方不明者が出ている。事故当時、ボートには定員を大きく超える100人以上が乗船しており、そのうち大人が40人程度で、残りは子どもだったという。

 バングラデシュの沿岸警備および国境警備の当局者によると、ボートは8日午後10時(日本時間9日午前1時)ころ、ミャンマーとバングラデシュを隔てるナフ(Naf)川の河口で沈没した。

 バングラデシュ国境警備隊(Border Guard Bangladesh)はAFPに対し、夜を徹して救出活動の末、12人の遺体を収容したと明らかにした。そのうち子どもが10人、高齢女性が1人、男性が1人だった。一方、女性3人、子ども2人を含む13人が救出されたという。

 ボートはミャンマー側の国境近くで転覆したため、乗っていた人の多くは同国西部ラカイン(Rakhine)州まで泳いだ可能性があると、この当局者は語った。

 地元メディアが生存者の話として報じたところによると、ボートは高波と悪天候の影響で転覆したという。(c)AFP