【10月8日 AFP】インドネシア警察は7日、同性愛者が集まるサウナで強制捜査を行い、外国人を含む男性58人を拘束したと発表した。イスラム教徒が多数を占めるインドネシアで、同性愛者への逆風が強まる新たな兆しとみられている。

 強制捜査は6日遅く、売春に利用されているとの通報を受けて、サウナとジムが入居している首都ジャカルタ(Jakarta)市内のビルで行われた。警察によると、拘束されたのは「51人と、いかがわしいサービスを提供していたとされる従業員7人」で、うち6人は外国人(中国人4人、タイ人とオランダ人各1人)だった。

 インドネシアでは保守的なアチェ(Aceh)州を除く全土で、同性愛や同性愛行為は合法となっている。ただ、警察はポルノや薬物に対する厳しい取締法を使ってLGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)の人たちを犯罪者として扱ってきた。

 警察は、拘束者のうち6人はインドネシアのポルノ取締法に基づいて起訴される見込みで、有罪になれば最大で6年の禁錮刑が言い渡されると発表した。残る52人に掛けられている容疑は明らかにされていない。(c)AFP