【10月7日 AFP】現在行われているテニスの中国オープン(China Open 2017)で、外国人審判が試合中に片言の中国語を使用し、思わぬ形で観客を楽しませて温かい拍手をもらっている。

 中国の首都北京(Beijing)で開催されている今大会では、海外出身の一部の審判がごく基本的な中国語を操りながら、ボールボーイやボールガールをはじめ、騒いでいる観客に対して指示を出す場面がみられている。

 それらの言葉のなかには、汗を拭くタオルを意味する単語などがあり、ボールボーイやボールガールが指示に従って選手に手渡すと、審判は「シェイシェイ(ありがとう)」と声をかけている。審判はまた、新しいボールを意味する中国語を覚えているほか、観客に静まるように促す際にも「シェイシェイ」と話している。

 観客は審判が中国語を使うたびに楽しんでいる様子で、拍手を送ったり歓声を上げたりしており、発音が少し違うと笑い声も上がっていた。

 中国オープンの主審の一人は、今大会では初めて16人の外国人審判が自主的に中国語を勉強しているとして、「本を手に言葉を勉強しています。中国語を学ぶことに興味があるのです。4~5人が本を持っていて、中国語の正しい発音を取得しようとしています」とコメント。

 中国語の勉強は各自の自由とされているものの、大会でも休日でも役に立っている様子で、「強制的ではないものの、中国語で『タオルを渡して。ボールを代えて』と話す方が、物事も意思伝達もスムーズに進む」と明かした。(c)AFP