【10月6日 AFP】ブラジル連邦警察は5日、2016年に開催されたリオデジャネイロ五輪の開催地決定に絡む票の買収疑惑に関する捜査の一環で、ブラジル五輪委員会(COB)のカルロス・アルトゥール・ヌズマン(Carlos Arthur Nuzman)委員長とレオナルド・グリネル最高執行責任者(COO)を逮捕した。

 当局は、ヌズマン委員長とグリネルCOOについて、「汚職やマネーロンダリング(資金洗浄)などの罪で起訴する」と述べた。リオデジャネイロ(Rio de Janeiro)の高級住宅地レブロン(Leblon)近郊で同日早朝に行われた20人の連邦捜査官による家宅捜索では、関係書類なども押収されている。

 黒のビジネススーツを着て自宅を出た75歳のヌズマン委員長は、警察官に連行されながら険しい表情を浮かべていたものの、警察署に入る際にはリラックスした様子で捜査官との雑談に応じていた。

 警察関係者はAFPの取材に対し、容疑者2人についてリオ市北部の刑務所に送られたと公表。COBはトップ2人が拘束されたことを受け、パウロ・ワンダレイ(Paulo Wanderley)副委員長が暫定的に組織の指揮を執ることになった。

■資産が457パーセント増加

 今回新たに逮捕者を出すなど後を絶たない汚職スキャンダルに揺れるブラジルでは、政財界の大勢のトップが誘惑に手を染めており、海外に資産を隠すケースなどもみられている。

 リオ検察は声明で、「社会秩序を確保するため」に容疑者を拘束し、その資産を差し押さえるとともに犯罪行為への加担や証拠隠滅を阻止することが「不可欠」であると強調。ヌズマン委員長とグリネルCOOが所有する3億1900万ドル(約360億円)相当の資産を凍結することを求めた。

 1995年からCOBのトップを務めているヌズマン委員長は、この10年間で資産が457パーセントも増加しているものの、その収入源については不明となっている。また、海外口座に巨額の財産を隠そうとしていた疑いがあり、1か月前の聴取で申告していたのは、1キロの金塊16本のみとされている。(c)AFP/Carola SOLE