【10月5日 AFP】南太平洋の島国バヌアツで5日、大規模な火山噴火に見舞われる恐れがある島の全住民1万1000人以上が避難を完了した。当局が明らかにした。

 同国北部アンバエ(Ambae)島では先週、中央部に位置するマナロ(Manaro)山が火山活動を活発化させ、噴石や火山灰が村々に降り注いだことを受け、島民全員に避難命令が出されていた。

 大規模な噴火の恐れもあることから、当局は民間船を動員してアンバエ島の住民を他の島々に移送。学校、教会、運動場などに少なくとも18の避難所が設置された。

 ジュリー・ビショップ(Julie Bishop)豪外相は「アンバエ島の住民およそ1万1600人の避難が完了した」と発表。一方でバヌアツの災害当局は3日、マナロ山が大規模な噴火の脅威は緩和されたと発表したものの、5日時点で警戒レベルは2番目に高いレベル4のままとなっている。

 救援活動に従事する人々らによると、政府が警戒レベルを3に引き下げない限り、島民はアンバエ島に戻ることができず、それまでには数か月を要する可能性もあるという。(c)AFP