【10月4日 AFP】ミス・ミャンマーの栄誉に輝いた女性が、イスラム系少数民族ロヒンギャ(Rohingya)の武装集団が西部ラカイン(Rakhine)州での対立をあおっていると非難する生々しい内容の動画を投稿した後、優勝を取り消されていたことが分かった。

 問題の動画は、ミス・グランド・ミャンマー(Miss Grand Myanmar)で優勝したシュイ・エアイン・シー(Shwe Eain Si)さんが先週フェイスブック(Facebook)に投稿。その中で、ロヒンギャの武装集団が「メディアを使ったキャンペーン」を主導し、「ロヒンギャが迫害されている」ように思い込ませて世界をだましていると非難していた。

 動画には、カメラに向かって話すシーさんと、顔中血まみれで切り傷だらけの人々や全裸の赤ちゃん、ロヒンギャの武装組織「アラカン・ロヒンギャ救世軍(ARSA)」が投稿した動画から作成した画像が映っていた。

 ミス・グランド・ミャンマーの主催者は1日、動画に一切触れることなく、「規約違反」によりシーさんの優勝を取り消すと発表した。

 しかし、シーさんは3日、主催者の説明は「事実無根」とフェイスブックに反論を投稿し、ロヒンギャに関する動画と関係があると主張した。

 ロヒンギャ問題をめぐっては、ミャンマー軍がラカイン州で民族浄化を行っているとして非難の声が上がっているが、現地当局はラカイン州での活動は警察施設を襲撃したロヒンギャの武装集団に対する合法的な取り締まりだと反論している。

 8月25日からこれまでにラカイン州から隣国バングラデシュに避難したロヒンギャ難民は50万人以上に上っている。(c)AFP