【10月4日 AFP】ジェームズ・マティス(James Mattis)米国防長官は3日、北朝鮮の核兵器問題の外交的解決の道を探るレックス・ティラーソン(Rex Tillerson)国務長官を支持する姿勢を示し、ドナルド・トランプ(Donald Trump)政権の北朝鮮政策に対する疑念の払拭に努めた。

 この発言の2日前に当たる1日、トランプ大統領は、ティラーソン国務長官は北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)政権との交渉継続で「時間を無駄にしている」と述べ、ティラーソン氏の面目を潰すかのような発言を行っていた。

 国務省当局者らは、トランプ大統領はティラーソン国務長官を非難したわけではなく、外交的選択肢を残しつつ金正恩政権が北朝鮮の軍備縮小をめぐる対話に応じるよう、圧力を掛けたのだと主張した。

 マティス国防長官は上院軍事委員会(Senate Armed Services Committee)で「国防総省は外交的解決を目指すティラーソン国務長官の試みを全面的に支援するが、引き続き米国と同盟国の防衛に鋭意取り組んでいく」と証言し、国防総省としてティラーソン国防長官とその戦略を全面的に支持していることを示した。

 ティラーソン国務長官は、この戦略は国連(UN)と米国の制裁と外交圧力を使って、金正恩朝鮮労働党委員長に北朝鮮が孤立していることを悟らせ、非核化をめぐる交渉の席に着かせるというものだと説明した。

 複数の米当局者は、この戦略が失敗した場合、北朝鮮政府による脅威への対抗措置として軍事的選択肢があると公言している一方、私的な意見として軍事的措置には限界がある上に極めてリスクが高いと話している。(c)AFP/Sylvie LANTEAUME