【9月30日 AFP】2年に1度開催される米国選抜と世界選抜による男子ゴルフの対抗戦、第12回プレジデンツ・カップ(2017 The Presidents Cup)に世界選抜の一員として出場している松山英樹(Hideki Matsuyama)が、劣勢に立たされたチームが優勝に向けて巻き返しを図るため、大会3日目の午前中はメンバーから外れることになった。

 世界選抜のニック・プライス(Nick Price、ジンバブエ)主将は29日、チームで最上位となる世界ランク3位の松山について、30日午前中のフォアサムでは休ませる意向を示し、「今夜話したところ、彼は『タイミングが合っていない」とだけ言うにとどまった。調子があまり上がっておらず、自分からそのことを認めている」と語った。

「ドライバーショットが少し合っていないようだが、彼は優秀な競技者だ。重要な場面ではバーディーやパーを狙えるし、素晴らしいショットも打てる。それでも、現在の彼は本調子ではないため、われわれは彼を休ませることにした」

 初日のフォアサムでシャール・シュワーツェル(Charl Schwartzel、南アフリカ)とペアを組み、リッキー・ファウラー(Rickie Fowler)/ジャスティン・トーマス(Justin Thomas)組に6アンド4で完敗した松山は、アダム・ハドウィン(Adam Hadwin、カナダ)と組んだ2日目のフォーボールで、ジョーダン・スピース(Jordan Spieth)/パトリック・リード(Patrick Reed)組を相手に14番ホールまで2アップとリードしていたものの、最後は引き分けに持ち込まれた。

 この日の世界選抜で唯一のポイントを獲得した松山は、「バックナインではプレーがまったくだめだった。残念だ。0.5ポイント獲得できたことがせめてもの救いだった」とコメントしている。

 今季は世界ゴルフ選手権2017(World Golf Championships 2017)で2勝を挙げるなど、ポイントランキング首位でフェデックス・カップ(FedEx Cup 2017)に臨んだ松山だったが、プレーオフでは失速してしまい、今大会での世界選抜の成績低迷に対してもいら立ちを感じている。

「不調の原因が分かればそれに越したことはないけれど、とにかく全力で練習して前進するしかない。ニックもゴルフは何が起きるか分からず、努力を続けるしかないというだろう。自分もそう感じている。とにかく全力を尽くしていけば、いつか流れは変わる。チームメートも全員、同じ気持ちだと思う。まだチャンスはある」

 世界選抜ではまた、ジェイソン・デイ(Jason Day、オーストラリア)が同胞のマーク・リーシュマン(Marc Leishman)とペアを組み、14番ホールまでリードしていたものの、最終ホールで米国選抜のケヴィン・キスナー(Kevin Kisner)/フィル・ミケルソン(Phil Mickelson)組が1アップに持ち込み、勝利をつかみ取った。

 屈辱の敗戦を喫したデイもまた、開き直るしかないという姿勢を示しており、世界選抜が30日に直面する課題について、「頭を上げて少しずつポイントを重ねていくことだ。それしかない」とすると、「日曜日(10月1日)までには接戦に持ち込み、勝負の行方を見守りたいね」と語った。

 世界選抜は2日目を終えて、米国選抜に6ポイントの大差をつけられており、カップ制覇に届く合計15.5ポイントを獲得するためには10試合に勝たなければならない状況となっている。プライス主将は、通算2度目のプレジデンツ杯を獲得するチャンスはまだ残っていると強調し、「われわれは諦めてはいない」とすると、「選手たちは残りの2日間で本領を発揮してくれるだろう」と語った。(c)AFP