【9月29日 AFP】米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)のテネシー・タイタンズ(Tennessee Titans)でプレーするデラニー・ウォーカー(Delanie Walker)は28日、国歌演奏の際にフィールドに姿を現さなかったチームの判断を擁護してから、死の脅迫を受けるようになったとインスタグラム(Instagram)で明かした。脅迫は家族にも及んでいるという。

 タイタンズのファンを「NFLでも最高」と表したウォーカーだが、国歌演奏の際に選手がデモを行ったことを受けてファンが応援のボイコットをほのめかしたことに対する、自身のコメントについても自己弁護した。

 27日付の地元紙テネシアン(The Tennessean)でウォーカーは、「試合に来たくないファン? いいだろう。さよならだ。私たちがあなた方を軽視しているというようなことを感じるのであれば、試合に来ないでくれ」とコメントしていた。

 インスタグラムの投稿でウォーカーはまた、「国歌演奏時にロッカールームにとどまるという日曜日(24日)のチームの判断について問われたときに、私は自分たちが自らの判断を下す権利を守るために汚い言葉を使った。前向きな変化のための対話に火をつけるという私の選択と、私たちの試合を観戦するというファンの選択。それは、私たちの民主主義を世界中からの羨望(せんぼう)の的にさせる、選択の自由だ」とコメントした。

「私がコメントを出してから受けている家族や私に対する死の脅迫には、胸が張り裂ける思いだ。私と息子に向けられる人種差別的、暴力的な言葉は、私たちの国が分裂し、憎しみの詰まった言葉に満ちあふれていることをまた思い起こさせているだけだ」

「こういった憎しみの言葉は、さまざまなコミュニティーグループに手を差しのばしたり、反対派の声を聞いたり、日々自らの人生をなげうっている軍隊の男性と女性を敬ったりする私の取り組みに刺激を与えるだけだ。だからこそ、こういった対話をしているのだろう」

「私は多くのタイタンズのファンを代表していることを誇りに思っている。そして団結、平和、人種間の平等という目標を達成できると信じている」

 22日にドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が試合前の国歌演奏で起立を拒否した選手は解雇されるべきと演説したことを受け、24日にタイタンズを含む3チームが演奏の際にフィールドに姿を現さなかった。(c)AFP