【9月29日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するフェラーリ(Ferrari)のセバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)は28日、1周目でリタイアすることになった第14戦シンガポールGP(Singapore Grand Prix 2017)決勝での多重クラッシュは「レースの一部」だとし、今週の第15戦マレーシアGP(Malaysian Grand Prix 2017)でもスタイルを変えるつもりはないと強調した。

 雨でぬれたマリーナベイ・ストリート・サーキット(Marina Bay Street Circuit)。ベッテルはポールポジションからスタートしたが、第1ターンで起きたクラッシュにより、チームメートのキミ・ライコネン(Kimi Raikkonen)、レッドブル(Red Bull)のマックス・フェルスタッペン(Max Verstappen)と共にリタイアを余儀なくされた。

 その結果、クラッシュを免れたメルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)が5番グリッドスタートから優勝を飾り、ドライバーズランキングで2位につけるベッテルはその差を28ポイントに広げられた。

 ベッテルはこの日、セパン・インターナショナル・サーキット(Sepang International Circuit)に集まった記者に対し、「ポイント数についてはあまり気にしていない」「もちろん後塵(こうじん)を拝すのは良くないし、先頭に立つのが理想と言えるが、現実はそうなっていない。だからここから奪いにいかなくてはいけない」と語った。

「結局のところ、(前回のクラッシュがあったからといって)これまでの6レースと変わることはない」

 検証を行ったレーススチュワードはベッテルに責任はないと判断したが、視聴者の多くは4度の総合優勝を誇るベッテルがフェルスタッペンをライコネンの方に押しやったとの見解を示していた。

 それでもベッテルは問題のクラッシュは「レースの一部」だとし、その後改めて考えることはほとんどなかったと付け加えた。(c)AFP/Daniel HICKS