【9月28日 AFP】インドネシアの観光地バリ(Bali)島で、アグン山(Mount Agung)が噴火の兆候を示していることを受けて避難した住民の数は12万2000人を超えた。防災当局が28日、発表した。

 観光スポットのクタ(Kuta)から75キロ離れたアグン山周辺では、先月から揺れが観測されている。1963年以来となる噴火の可能性が高まっており、同国の一大産業である観光業への打撃が懸念されている。

 同島クルンクン(Klungkung)県の避難センター関係者の話では、避難者は12万2490人に上っており、500か所近くある仮設避難所や親戚の家などに身を寄せているという。

 インドネシア国家防災庁(BNPB)によると、避難前の危険区域の人口は約6万2000人だが、危険区域外の住民も被害を恐れて避難しているという。

 アグン山の山腹からは、牛など約1万頭の家畜も避難した。家畜は特に農家にとって貴重で、一部には避難を拒んでいる人もいるとされる。

 インドネシア火山・土砂災害防災センターは28日、アグン山の火山活動は極めて活発化しており、午前0~6時(日本時間同2~8時)の間に火山性地震を125回を記録したと発表した。(c)AFP