【9月27日 AFP】(写真追加、更新)タイの前首相であるインラック・シナワット(Yingluck Shinawatra)氏が職務怠慢の罪に問われていた裁判の判決公判で、同国の最高裁判所は同氏不在のまま、禁錮5年の判決を言い渡した。

 裁判官は「訴えを認めて被告を有罪とする。裁判所は被告に対し、禁錮5年を言い渡す」と述べた。

 インラック氏はコメ買い上げ制度をめぐる職務怠慢の罪で起訴された後、先月国外に逃亡。同氏は無罪を主張し、軍事政権が政治的な魔女狩りをしていると非難していた。

 しかし、首都バンコク(Bangkok)にある最高裁は、インラック氏がコメ買い上げ制度における汚職と損失に対応しなかったとして、有罪と判断。判決ではインラック氏の怠慢によって、「農業従事者、国家予算、財務省、国、そして国民に多大な損失を与えた」と指摘した。

 インラック氏は姿を消して以来、公の場に姿を現しておらず、コメントも出していない。だがアラブ首長国連邦(UAE)のドバイ(Dubai)で兄のタクシン・シナワット(Thaksin Shinawatra)元首相と合流したと広く報道されている。2006年のクーデターで失脚したタクシン氏も汚職で有罪判決を受け、収監を避けるため2008年に国外逃亡し、以来ドバイに滞在している。(c)AFP