【9月27日 AFP】フランスのエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領(39)は26日、パリ(Paris)で欧州統合の新時代を訴える演説を1時間半にわたり行い、欧州連合(EU)の加盟28か国、特にドイツに対し政治や経済、軍事の結びつきの意欲を高め、さらに強めていくよう呼び掛けた。

 パリのソルボンヌ大学(Sorbonne University)で学生たちを前にマクロン大統領は、「私たちが知っている欧州は弱すぎ、遅すぎ、非効率的すぎる」と指摘しながらも、「世界が今まさに直面している大きな課題に対して、欧州は単独で行動を起こすことができる」と強調した。

 マクロン氏は、英国のEU離脱(ブレグジット、Brexit)後の欧州について、さまざまな提案を行っており、その中にはユーロ圏19か国の財務相や共通予算、議会の創設に加え、欧州の「緊急対応部隊」と各国の軍隊との連携などが含まれている。

 マクロン大統領はドイツのアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)首相が自身の改革案を支持してくれることを切望しているが、24日に行われたドイツ総選挙では欧州懐疑派の政党が躍進し、先行きに暗雲が立ち込めている。(c)AFP/Adam PLOWRIGHT, Katy LEE and Clare BYRNE