【9月27日 AFP】国連(UN)は26日、ミャンマーでの暴力行為を逃れ隣国バングラデシュに避難したイスラム系少数民族ロヒンギャ(Rohingya)の推計人数を48万人へと大幅に引き上げた。

 ミャンマー軍による取り締まりを逃れるため先月25日以降に国境を越えたロヒンギャの数は、この2日間で4万5000人増えた。

 両国国境のバングラデシュ側の町コックスバザール(Cox's Bazar)周辺にある難民キャンプで暮らすロヒンギャの数は、以前に発生した暴力が原因で既に避難していた約30万人と合わせ、80万人近くに達している。

 最近到着した人々は劣悪な条件の仮設避難所に入らざるを得ず、コレラなどの感染症の拡大を警告する声が上がっている。

 国連機関や国際慈善団体の報告によると、避難者数が増えた主な要因は、これまで把握されていなかった推定3万5000人のロヒンギャが2つの難民キャンプに入ってきたこと。

 さらに、新たに国境を越える避難者も再び増え始めている。先週の報告ではバングラデシュ側に到着するロヒンギャが著しく減少しているとされていたが、新たな報告によると、ここ数日は1日に数百人が到着しているという。

 バングラデシュは、難民キャンプで活動する援助団体への制約を緩和。さらに、ロヒンギャ難民への医療提供のため世界銀行(World Bank)に2億5000万ドル(約280億円)の資金援助を要請した。(c)AFP