【9月26日 AFP】米連邦捜査局(FBI)は25日、大都市における2016年の凶悪犯罪件数が前年比で約15%増加したと明らかにした。ギャングの犯罪などにより、殺人事件も増加傾向にあるという。

 FBIが毎年発表している「FBI犯罪統計(Crime in the United States)」によると、昨年発生した凶悪犯罪は124万8185件で、2015年よりも4.1%増加。

 殺人は8.6%増で、その多くで銃器が使用されていた。加重暴行と強姦(ごうかん)がそれぞれ5.1%増と4.9%増、強盗が1.2%増だった。

 さらに全米30の大都市に対象を絞ると、殺人事件の件数は14.8%も増加していた。

 ブレナン司法センター(Brennan Center for Justice)によると、増加した殺人事件の件数のうち20%以上は、全人口の1%に満たないシカゴ(Chicago)で発生していた。

 ただ、依然として犯罪件数はピークだった1990年代を大きく下回っており、ブレナン司法センターによると「一部の大都市での問題が、殺人や暴力による犯罪の増加の一因になっているが、犯罪件数全体はいまだ歴史的な低水準にある」と述べている。(c)AFP