【9月26日 AFP】エチオピア政府は25日、今月に入りオロモ(Oromo)人とソマリ(Somali)人の間で起きた衝突で数百人が死亡し、大勢が家を追われたことを明らかにした。

 オロモ人とソマリ人はエチオピアで最大規模の民族集団。政府報道官によると、衝突は長年続いてきた土地をめぐる争いに加え、オロモ人が居住するオロミア(Oromia)州の行政官2人がソマリ人の治安部隊に拘束・殺害されたことがきっかけ。「数百人のオロモ人が死亡し、ソマリ人側にも死者が出た」が、正確な人数は分からないという。

 衝突は両民族が居住する地域の境界付近で始まり、既に軍と警察が鎮圧した。

 オロモ人側は先週、衝突を受けて5万人が家を追われたと明らかにしている。政府報道官によると、避難民のニーズに対処するため国レベルの対策本部を設置した。

 エチオピアでは民族ごとに居住地域が割り当てられているが、オロモ人とソマリ人は長年、境界付近の耕作地の管理権をめぐって争ってきた。この問題は2004年の住民投票で一応の決着をみたが、以後も衝突は続き、双方の当局者が相手側の部隊が関与していると非難し合っている。(c)AFP