【9月26日 AFP】米プロバスケットボール協会(NBA)、ニューヨーク・ニックス(New York Knicks)で7年間を過ごしたカーメロ・アンソニー(Carmelo Anthony)は25日、電撃トレードによるオクラホマシティ・サンダー(Oklahoma City Thunder)移籍が正式に完了した。

 33歳のアンソニーは、オフシーズンにインディアナ・ペイサーズ(Indiana Pacers)から同じく電撃移籍したポール・ジョージ(Paul George)とともに、新生サンダーのロスターを形成することになった。

 アンソニーを手放したニックスが、イネス・カンター(Enes Kanter)とダグ・マクダーモット(Doug McDermott)に加え、2018年のドラフト2巡目指名権を獲得することになった今回のトレードは、23日にアンソニーがトレード拒否条項を放棄したことによって実現した。

 サンダーのサム・プレスティ(Sam Presti)ゼネラルマネジャー(GM)は「カーメロをわれわれは喜んでオクラホマシティー(Oklahoma City)と球団に迎え入れる。その実力、経験、類いまれな才能に加え、カーメロは優れた人間性とプロ意識を持ち合わせたわれわれの新たな仲間となる」とコメントした。

 通算10度のオールスター選出を誇るキャリア14年のベテラン選手で、通算976試合出場で1試合平均24.8得点を記録しているアンソニーに対し、ニックスのスティーブ・ミルズ(Steve Mills)球団社長は感謝の意を表し、「このトレードは、この球団とカーメロの双方に利益をもたらす。ニックスのユニホームに7年間袖を通してくれたことに加え、ソーシャルメディアでの発言を利用してコート外でもこの街に貢献してくれた彼に感謝する」と述べた。

 一方、自身のウェブサイト上にニックスファンへの公開書簡を掲載し、「終始一貫して」応援してくれたことへの感謝をつづったアンソニーは、レギュラーシーズン最優秀選手(MVP)のラッセル・ウエストブルック(Russell Westbrook)とジョージとともに、サンダーを再建する上で重要な役割を果たすことが期待されている。

 アンソニーはウエストブルックと一緒にプレーすることへの強い気持ちが、今回の移籍を後押ししたとして、「彼(ウエストブルック)の存在は大きかった。自分がここへ来た大きな理由は彼だった。この街や球団への忠誠心やコートでの姿勢をみて、自分もその仲間になりたいと思った。PG(ポール・ジョージ)が加わったことも、ここへ来たかった理由の一つだ」と語った。

 報道ではウエストブルックとジョージが、アンソニーをウエスタンカンファレンスのチームに引き入れる役割を果たしたと伝えられている。ジョージは米紙USAトゥデー(USA Today)に対し、米国代表として国際大会に出場していた際にアンソニーと親交を結んだことを明かし、この3人がいればタイトル獲得につながると確信している。

「優勝を狙えるチームだ。自分は調子が良いし、ラス(ウエストブルック)も好調で、メロ(アンソニー)はこれまで以上に闘志を燃やしている。まだ何かを証明できるこの3人がそろっていれば、特別なチームになるはずだ」(c)AFP