【9月26日 AFP】米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)、ニューイングランド・ペイトリオッツ(New England Patriots)のQBトム・ブレイディ(Tom Brady)が25日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の一連の発言について、「対立を生むだけ」と批判した。

 通算5度のスーパーボウル(Super Bowl)制覇を誇り、トランプ大統領と親交のあるブレイディだが、大統領の発言は残念だとしており、米ボストン(Boston)のラジオ局WEEIに対して「彼の言葉には賛成できない。対立を生むだけだと思った。自分はチームメートを支持したいし、これまで『ああ、それは間違いだ、それは正しい』と言ったことは一度もない」とコメントした。

「自分の信条を信じている。人々が団結し、尊重し、愛し合い、信じ合う道を信じている。それは両親から教わってきた大切な心であり、そのことを心掛けて毎日生活している」

 NFLに抗議行動の波が広がっているなか、前日のヒューストン・テキサンズ(Houston Texans)戦ではペイトリオッツの選手16人が国歌演奏で膝をついた。ブレイディは起立していたものの、チームメートと腕を組んでいた。

 トランプ大統領は22日、人種差別への関心を引くために米国歌「星条旗(The Star-Spangled Banner)」の演奏中に膝をつくことを選んだ選手について解雇されるべき「クソ野郎ども」とコメントしてNFLの選手やオーナーを激怒させた。

 一部のペイトリオッツファンが抗議行動に対してブーイングを浴びせていたことを明かしたブレイディは、膝をついた選手に対して観客が起立しろと叫んでいたことについて問題ないという見解を示し、「誰もが自分の望む行動を起こす権利がある。相手に賛成できなくても構わないし、反対意見を主張できることは素晴らしいと思う。平和的かつ礼儀正しく行われている限り、それが民主主義というものだ。この国はずっとそうあり続けてきたんだ」と語った。(c)AFP