【9月25日 AFP】「世界で最も重い女性」とされ、インドで減量手術を受け体重が半分以下となっていたエジプト人女性、エマン・アフメド・アブド・エル・アティ(Eman Ahmed Abd El Aty)さんが25日朝、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ(Abu Dhabi)にある病院で、心不全および腎不全により死去した。

 エマンさんはかつて体重が500キロ近くあったが、今年2月にエジプトの港湾都市アレクサンドリア(Alexandria)からインドのムンバイ(Mumbai)に特別機で搬送され、減量手術を受けた。

 家族らによると、エマンさんは幼少期に四肢などの体の部位が肥大化する象皮病と診断され、その症状のせいでほぼ動けなくなったという。また脳卒中を患った上、体重過多が原因の糖尿病や高血圧症、睡眠障害といったさまざまな病気に悩まされ、はっきりとした発話もままならず、体の一部にまひも出ていた。

 エマンの体重は、医師らによればムンバイを去る頃には半分以下となり、5月からはUAEの病院で、医師ら20人以上のチームによる治療を受けていた。

 30代半ばのエマンさんは先月、家族や医師らと自身の誕生日を祝ったという。エマンさんについて詳しく報じていたインドの地元紙インディアン・エクスプレス(Indian Express)は、いつの日かもう一度ビーチを訪れたいと、エマンさんは願っていたとしている。(c)AFP