【9月24日 AFP】(写真追加)メキシコの首都メキシコ市(Mexico City)付近で23日、新たにマグニチュード(M)6.1の地震が発生し、今月19日に起き、同市の一部地域で甚大な被害が発生していた強い地震で行方不明になっている人々の捜索が一時中断された。

 23日の地震は、19日に発生して300人以上が死亡し、メキシコ市で39棟の建物が崩壊したM7.1の地震よりも規模は小さく、震源はより南にあった。

 同市では地震発生の警報が鳴り響くと、数百人の住民が自宅を出て道路に飛び出した。中には裸足のまま出てきた人々や、子供を抱えている人々もいた。先に発生した地震による住民たちのトラウマは明らかだった。

 地元メディアは自宅から避難しようとした女性2人が心臓発作で死亡したと報道した。メキシコの日刊紙「レフォルマ(Reforma)」のウェブサイトによると、1人は80代、もう1人は52歳だったという。

 新たな地震により、同市の崩壊した建物に閉じ込められた人々の上に重なったがれきが動き、生存者と救助隊員の両方に危険が及ぶ可能性が懸念された。このため、23日の地震の後、メキシコと外国からの救助隊はメキシコ市内5か所の捜索現場から退避し、数時間救助活動を中断。二次的な危険性について話し合った後に捜索を再開した。

 米地質調査所(USGS)は23日の地震発生当初、規模をM6.2と発表したが、その後M6.1に修正した。今回の地震は現地時間23日午前7時53分(日本時間同日午後9時53分)に発生し、震源は同国南部のオアハカ(Oaxaca)州マティアスロメロ(Matias Romero)から18キロ南東だという。

 同州の町フチタン(Juchitan)では橋が崩壊し、テレビには切断されねじれた橋の映像が映された。先の地震で損傷を受けていた建物も倒壊した。

 一連の地震による死者はこれまでに305人に上っており、メキシコ市での死者が167人と過半数を占めている。他にもモレロス(Morelos)、メキシコ(Mexico)、プエブラ(Puebla)、ゲレロ(Guerrero)、オアハカの各州で死者が発生した。

 死者のうち8人が外国人で、台湾人4人、韓国人1人、スペイン人1人、パナマ人1人、アルゼンチン人1人の死亡が確認されたという。

 同国の地震被害地域では現在、米国、イスラエル、日本、パナマと欧州連合(EU)加盟国から派遣された緊急救助隊が救助活動を行っている。(c)AFP/Yussel GONZALEZ, Marc BURLEIGH