【9月23日 AFP】女子テニス、東レ・パンパシフィック・オープン(Toray Pan Pacific Open 2017)は22日、シングルス準々決勝が行われ、大会第1シードのガルビネ・ムグルサ(Garbine Muguruza、スペイン)が6-2、6-4で第9シードのキャロリン・ガルシア(Caroline Garcia、フランス)を下し、準決勝に進出した。

 世界ランク1位に上り詰めてから初めての大会に臨んでいるムグルサは、まったく危なげなく一方的な試合展開に持ち込み、第1セットでいきなり5-1とリードすると、コーナーへの鋭いフォアハンドでこのセットを先取した。

 ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2017)覇者のムグルサは、第2セットに入っても相手の短いセカンドサーブに強烈なバックハンドで襲い掛かるなどして早々とブレークに成功したほか、ガルシアからのつかの間の反撃にも冷静に対処。

 さらに、相手の息の根を止める高速サーブをセンターに打ち込んで約1時間20分の試合を制し、前回女王で第3シードのキャロライン・ウォズニアッキ(Caroline Wozniacki、デンマーク)との準決勝に駒を進めた。

「自分のテニスと強さを示せた」と報道陣に話したムグルサは、世界1位になったことに言及し、「これからは常に優勝候補として期待されます。新たな状況に直面している中で、自分に重圧をかけないようにしています。でも、子どもの頃からの夢を達成することが、自分にとって大きな自信になりますし、モチベーションを高めてくれます」と語った。

 一方、2013年大会ファイナリストで第7シードのアンゲリク・ケルバー(Angelique Kerber、ドイツ)も7-6、7-5で第2シードのカロリーナ・プリスコバ(Karolina Pliskova、チェコ)との質の高い一戦を制し4強入りを果たした。

 ケルバーが本領を発揮して相手の猛攻を跳ねのけていたのに対し、短期間ながら今夏に世界トップに君臨していたプリスコバは、ネットでは卓越したプレーを披露したものの、最終的には相手からの容赦ない攻撃に屈した。

 この試合で計8本のダブルフォールトを記録したプリスコバは、そのうちの1本で第1セットのタイブレークを5-7で落とすと、第2セットに入っても自滅する形となった。同セットの第12ゲームで手綱を締めたケルバーは、強烈なバックハンドを相手の足元に打ち込み、5本目のマッチポイントでプリスコバにとどめを刺した。

 昨年は全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2016)と全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2017)で栄冠に輝くも、現在の世界ランクは14位まで後退している29歳のケルバーは、準決勝でロシアのアナスタシア・パフリュチェンコワ(Anastasia Pavlyuchenkova)と対戦する。

 そのパフリュチェンコワは、5-7、6-3、6-1でバーバラ・ストリコバ(Barbora Strycova、チェコ)に勝利。通算2度の大会制覇を誇るウォズニアッキは、3-6、7-6、3-1としたところで第5シードのドミニカ・チブルコバ(Dominika Cibulkova、スロバキア)が太ももを痛めて途中棄権したため、準決勝に駒を進めた。(c)AFP/Alastair HIMMER