【9月22日 AFP】ボクシング、IBF・WBA・WBO統一世界ライトヘビー級王者のアンドレ・ウォード(Andre Ward、米国)が21日、疲れ果てた肉体が競技に耐えられなくなったとして、現役引退を表明した。

 パウンド・フォー・パウンドにおける世界最強ボクサーの一人として呼び声が高いウォードは、今年6月のセルゲイ・コバレフ(Sergey Kovalev、ロシア)戦で同選手から2連勝を飾ってタイトル防衛に成功し、32戦全勝の戦績でグローブを外すことになった。

 ウォードは自身の公式ウェブサイトに「Mission Accomplished(任務完了)」と題した声明を発表し、「明確にしておきたいのは、引退する理由は自分の体がボクシングの厳しさに耐えられなくなったからということだ。従ってファイトへの情熱は、もはやそこにはない。自分の家族をはじめ、チームやファンに全力を見せられないのなら、戦うべきではない」と述べた。

 ウォードはまた、全盛期でボクシングをやめることが自分の望みだったとして、「きょうボクシング界を去れば、栄光の頂点に立ったままやめられる。それは自分の構想であり夢だった。自分と仲間はそれをやり遂げた」と語った。

 2004年のアテネ五輪で金メダルを獲得したウォードは、昨年11月にコバレフに3-0の判定勝ちを収めて同級3団体のベルトを獲得した試合が物議を醸したものの、今年6月の再戦では8回TKO勝ちを収めて批判の声を沈めた。(c)AFP