【9月22日 AFP】世界ロードレース選手権(WGP)に参戦するモビスター・ヤマハ(Movistar Yamaha)のバレンティーノ・ロッシ(Valentino Rossi、イタリア)は21日、わずか21日前に重複骨折した脚の痛みを覚悟の上で戦列復帰を目指すと語った。

 WGPの全カテゴリーを通して通算9度の総合優勝を誇る38歳のロッシは、第14戦アラゴンGPが行われるモーターランド・アラゴン(MotorLand Aragon)の公式医療検査を無事に終え、22日のフリー走行にゴーサインが出た。

「一生懸命に体力とけがの回復に努めてきた。できるだけ早期に復帰することが重要だと考えている。次のレースも自宅で過ごすつもりはない」と記者会見で語ったロッシは、先月31日にトレーニング中の事故に遭遇して今月1日に手術を受け、その翌日に退院していた。

 ロッシは19日にイタリアのミサノ・ワールド・サーキット(Misano World Circuit)で20周を走り、さらなるテスト走行に向けてスペイン・アラゴン(Aragon)に乗り込んだ。

「MotoGPのバイクは少し違うので、感触をつかんでおく必要がある。全体的には良い感じだ。それほど大きな痛みもなく、毎日回復しているよ」

 今年6月に第8戦オランダGPを制し、通算10回目の世界タイトルを獲得する夢に向けて再び闘志を燃やしているロッシは当初、来月15日にツインリンクもてぎ(Twin Ring Motegi)で行われる日本GPで復帰する予定だった。

「金曜日(22日)まで様子を見て、十分なレベルでバイクに乗れるか試してみるつもりだ。次の3レースで調子を上げて元の調子を取り戻せるか試す意味でも、今回のレースは重要だ。金曜日から日曜日まで脚がどんな具合か確かめておく必要がある。毎日違ってくるんだ。骨折の種類にもよるけれど、自分はとても優秀な執刀医に巡り合えて幸運だった。最初はもてぎで復帰するつもりだったが、日が経過するにつれてどんどん回復している」

 脚の骨折でサンマリノGPを欠場したロッシだったが、11月12日に行われる今季最終戦のバレンシアGPまで残り5戦となった現時点での総合争いでは4位を維持しており、首位に並ぶレプソル・ホンダ(Repsol Honda)のマルク・マルケス(Marc Marquez、スペイン)とドゥカティ(Ducati Team)のアンドレア・ドビツィオーゾ(Andrea Dovizioso、イタリア)との差は42ポイントとなっている。(c)AFP