【9月21日 AFP】UCIロード世界選手権大会(2017 UCI Road World Championships)は20日、エリート男子個人タイムトライアルが行われ、オランダのトム・デュムラン(Tom Dumoulin)が優勝を飾った。

 スロベニアのプリモシュ・ログリッチ(Primoz Roglic)が約1分遅れで2位に入り、ツール・ド・フランス(2017 Tour de France)とブエルタ・ア・エスパーニャ(Vuelta a Espana 2017)を制した英国のクリス・フルーム(Chris Froome)が3位に入った。

 4度のタイトル獲得を誇るドイツのトニー・マルティン(Tony Martin)は、全長31キロのコースで残り3.4キロからの上り坂で苦しみ、9位に終わった。

 2014年は英国のブラッドリー・ウィギンス(Bradley Wiggins)氏とマルティンに次ぐ3位、昨年のリオデジャネイロ五輪ではスイスのファビアン・カンチェッラーラ(Fabian Cancellara)氏の後塵(こうじん)を拝し2位に終わっていたデュムランは、世界大会でのタイムトライアルでは自身初となる主要タイトルを手にした。

 44分41秒でフィニッシュしたデュムランは「信じられない。ワオ! 本当に最高だ、なんて良い日なんだ。雨が降り始めて、コーナーを慎重に進まなければならなかった。とくに上りではね。後輪はスリップしていた。ドライだと思っていたから、TT(タイムトライアル)用の自転車だったんだ」と語った。

 デュムランは今年のジロ・デ・イタリア(Giro d'Italia 2017)でグランツール(三大ツール)初制覇を果たしており、キャリア最高の1年を過ごしている。

 所属するチームサンウェブ(Team Sunweb)が17日に行われたチーム・タイムトライアルで優勝を果たしており、すでに今大会二冠を達成しているデュムランは、24日に行われる276.5キロで争われるロードレースで三冠を目指す。

「この間の日曜日(17日のチーム・タイムトライアル)は素晴らしかった。チームとして勝ったのは驚きだった。今日はそれほど驚きはない。自分でも本命の一人だと思っていたし、だからこそ優勝するのも、冷静でいるのもより難しかった」