【9月21日 AFP】20日にヤンキースタジアム(Yankee Stadium)で行われた米大リーグ(MLB)の試合中、ファウルボールの直撃を受けた女児が病院に搬送された。大リーグではこういった事故が相次いでおり、観客の安全を求める声が高まっている。

 ニューヨーク・ヤンキース(New York Yankees)とミネソタ・ツインズ(Minnesota Twins)の一戦は、ヤンキースのトッド・フレイザー(Todd Frazier)が放った打球が三塁側のスタンドで観戦していた女児を直撃したことで、数分間中断した。

 ヤンキースは声明で、女児はスタジアムで応急処置を受けてから病院に運ばれたと発表している。

「本日打球が当たった子どもはスタジアムで応急処置を受け、地域にある病院で治療を受けた」と発表したヤンキースは、州法によりそれ以上の情報を提供することは禁じられているとした。

 女児が治療を受けている間、何人かの選手は明らかに取り乱した表情を浮かべていた。

 試合が中断されている間、しゃがみ込んでうなだれていたフレイザーは、「一部始終を目にした。父親か誰かが彼女に寄り添って懸命に対応しようとしていた。だが時速120マイル(約193キロ)で曲がって飛んでくるボールは目で捉えられない。世界中のほとんどの人がそんなことできない」とコメントしている。

 ヤンキースタジアムではファンの安全が脅かされる事態が相次いでいる。7月にはアーロン・ジャッジ(Aaron Judge)のファウルボールが当たった男性が治療を受け、5月には折れたバットの破片が当たった少年が流血した。

 これを受けて8月、球団は防護ネットを延長することを検討していると明かしたが、ヤンキースのC・C・サバシア(C.C. Sabathia)は20日の出来事を受けてネットの必要性を訴えた。

「ダッグアウトから見ていた。自分としてはネットが必要だと感じている。すべての球場が設置すべきだ」(c)AFP