■AIMでは可能だが、DARTではできないものも

 ボルナー局長はAFPの取材に「小惑星の進路を変える実験はこれまで行われたことがなく、室内実験などできるはずもない。われわれのモデルが正しいかどうか、シミュレーションが予想通りに機能するか(どうか)を明らかにする必要がある」ことを説明した。

 今回の科学会議に大西洋の両岸から集結した欧米の科学者らは、参加者全員に対して、自国の代表者らにプロジェクトの重要性を認識させるよう呼びかけた。

「AIMでは実行可能だが、DARTではできない測定もある」とジョンズ・ホプキンス大学のチェン氏はその重要性を強調する。ESAのマイケル・ケッパーズ(Michael Kueppers)氏も、「われわれは一丸となって、この計画にある程度の資金を費やすことを、国家の代表者らに納得させる必要がある」と強く訴えた。(c)AFP