【9月24日 CNS】飛行機内での携帯電話利用が認められることになりそうだ。中国・交通運輸部が5度の審議を経て改訂した『大型飛行機展開における公共航空運輸の運送取扱い人合格審査規則』により、航空会社は携帯電子機器の影響評価を自社で進めることが可能となり、それに対応した管理と使用ポリシーを作成できるようになる。業界内では、来年上半期にも実現する可能性が高いとみている。

 中国民用航空局(CAAC)飛行標準司(航空衛生保障部門)の朱涛(Zhu Tao)副司長が、18日に開かれた定例記者会見で明らかにした。現在は政府によって禁止されているが、この権限が航空会社に移譲される。同局では、航空会社からの申請の受け入れに対応するための体制も整っているという。「近い将来、中国航空会社の機内で携帯電子機器の使用を目にするだろう」と朱副司長は言う。

 CNSの取材に対し、春秋航空(Spring Airlines)の報道担当者、張武安(Zhang Wuan)氏は、機内での携帯電話の使用は時代の流れだとした上で、「改訂版の効力が生じる10月から即、乗客が機内で携帯電話を使用できるということではない。航空会社は改訂版に基づき、各社の案内パンフレットなども更新する必要があり、さらに政府に申請し許可を得たのち、ようやく実現可能となるので、一定の時間を要する」と話している。

 張氏によると、春秋航空は無線LANを搭載している飛行機を2機所有しており、改訂版の効力が生じる時期に合わせて「空中インターネット飛行機」を実現させるべく研究を進めている。さらに張氏は、「対応する法規も更新しなくてはならない」と指摘している。

 空での携帯電話の使用は時代の流れだが、部分的に制限されることになるかもしれない。

 張氏は、「現在の国内外航空会社の規定では、飛行機の離着陸の際には必ず携帯電話の電源を切らなくてはならない。飛行中には必ず機内モードに切り替えなければならないというルールを定めた会社もある。中国の各社の規定は比較的統一されているはずだが、今後ルールが異なってくれば、乗客の間に誤解を生じさせ、実施する難易度も高くなるだろう」と話す。たとえ機内で携帯電話の使用が可能でも、飛行中は必ず乗務員の指示に従い、ルールに違反して携帯を利用する乗客が最悪な結果を生じさせるような場合は、処罰されて然るべきだ。(c)CNS/JCM/AFPBB News