【9月20日 AFP】ミャンマーのイスラム系少数民族ロヒンギャ(Rohingya)が大量に隣国バングラデシュに避難している問題で、同国のシェイク・ハシナ・ワゼド(Sheikh Hasina Wajed)首相は19日、ミャンマーにロヒンギャ難民を受け入れるよう求めたことを明らかにした。またミャンマーが国境沿いに地雷を埋設してロヒンギャの帰還を阻止していると非難している。

 国連総会(UN General Assembly)出席のため米ニューヨーク(New York)を訪問中のハシナ首相は、自国の活動家らと面会し、ロヒンギャ問題に関してミャンマーにさらなる国際的な圧力をかける必要があると明言したという。

 ハシナ氏は、ミャンマー側に「ロヒンギャはあなたの国(ミャンマー)の国民だ。ロヒンギャを受け入れ、保護し、避難所を用意すべきだ。抑圧や拷問は決してあってはならない」と伝えたという。

 またハシナ氏は、ロヒンギャ難民のミャンマーへの帰還に向け同国への外交的な働きかけは行っていると明らかにした上で、「ミャンマーはそれに応じておらず、それどころかロヒンギャが帰還できないように国境沿いに地雷を埋設している」と非難した。

 ミャンマーの事実上の指導者であるアウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)国家顧問は19日、身元確認を条件にロヒンギャ難民の帰還を受け入れる用意があるとした。しかし、同国はロヒンギャをバングラデシュから越境してきた不法移民とみなしており、その多くがミャンマー国内に数十年間暮らしているにもかかわらず、市民権の付与を拒んでいる。(c)AFP