【9月20日 AFP】国連(UN)のアントニオ・グテレス(Antonio Guterres)事務総長は19日、国連総会(UN General Assembly)の開幕演説でミャンマーに対し、イスラム系少数民族ロヒンギャ(Rohingya)に対する軍事行動を停止するよう要求した。

 ミャンマーのアウン・サン・スー・チー(Aung San Suu Kyi)国家顧問はこの直前に、ロヒンギャ問題をめぐり注目を集めていた国民向け演説を行ったが、国際社会からの抗議を抑えるには至っていない。

 グテレス氏はスー・チー氏の演説について、ロヒンギャの市民権を認めるよう勧告したコフィ・アナン(Kofi Annan)元国連事務総長の調査報告を受け入れる姿勢を示した点には「留意」したと表明。一方、「はっきりさせておきたい。ミャンマー当局は軍事作戦を終結させ、人道支援が滞りなく行われるようにしなければならない」とくぎを刺した。

 ミャンマー西部ラカイン(Rakhine)州では、42万人以上のロヒンギャが暴力を逃れるために避難を余儀なくされており、国連はこれを「民族浄化」と呼んでいる。

 スー・チー氏は演説で、ロヒンギャによる襲撃に対する軍の「制圧作戦」は今月5日に終わっており、イスラム教徒の村の大半が手つかずのままだと主張していた。(c)AFP