【9月18日 AFP】17F1第14戦シンガポールGP(Singapore Grand Prix 2017)は17日、決勝が行われ、メルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)が優勝を飾り、年間王者へ向け大きく弾みをつけた。

 自身も優勝は「驚き」と振り返るほど混沌を極めたレースを制したハミルトンは、1988年に行われたモナコGP(Monaco Grand Prix)で故アイルトン・セナ(Ayrton Senna)氏が終盤までリードを保ちながらもクラッシュを喫した時のことを考えながらマシンを走らせていたと明かした。

 非常に長く体力的にも厳しいことで知られるシンガポールGPで、初めてウェットコンディションとなったレースでは、フェラーリ(Ferrari)の2台とレッドブル(Red Bull)のマックス・フェルスタッペン(Max Verstappen)がスタート直後にクラッシュしたことで、ハミルトンは5番グリッドからのスタートながらも、ほぼ最初から先頭を走る形となった。

 セーフティーカーが3度にわたり導入されながらも、冷静な走りを披露したハミルトンは「それでも非常に難しい挑戦だった」とした上で、レース中には自身にとっての英雄でもあるセナ氏のことが頭を何度もよぎったと話した。

「彼はモナコGPでリードしながらも壁に激突した。あの時のことがいつも頭をよぎるんだ。自分も同じような経験はしてきたけど、あの時のことは常に脳裏によぎって思い出すんだ」

「まるで彼が僕に語りかけているかのようだった」

 レッドブルのダニエル・リカルド(Daniel Ricciardo)が3年連続の2位、ハミルトンのチームメートであるバルテリ・ボッタス(Valtteri Bottas)が3位に入り、表彰台を獲得。トロ・ロッソ(Toro Rosso)のカルロス・サインツ・ジュニア(Carlos Sainz Jr.)がキャリア最高となる4位、フォースインディア(Force India)のセルヒオ・ペレス(Sergio Perez)は5位で続いた。(c)AFP