【9月15日 AFP】(更新)フランス・パリ(Paris)で15日、刃物を持った男が反テロ対策で警備に当たっていた兵士に襲い掛かったが、その場で制圧された。けが人などはなかった。警察当局が明らかにした。

 警察筋によると現地時間の同日午前6時半(日本時間同日午後1時半)ごろ、パリ中心部のシャトレ(Chatelet)駅で、男がイスラム教の神「アラー」を唱えながら兵士に向かっていったという。男はこの兵士によって即時、制圧された。情報筋によると、男はこれまで当局から捜査や取り調べなどを受けたことはないという。

 仏風刺週刊紙シャルリー・エブド(Charlie Hebdo)の人気漫画家ら12人がイスラム過激派による襲撃で殺害された2015年1月以降、フランスでは襲撃事件が相次いでおり、同年11月に出された非常事態宣言は現在も続いている。

 襲撃事件が相次ぎ仏政府は、危険が懸念される観光地や宗教施設などの警備を目的に、約7000人の兵士を国内に配備するサンティネル(Sentinelle)と呼ばれる「歩哨作戦」を展開している。

 フロランス・パルリ(Florence Parly)国防相はラジオ局ヨーロッパ1(Europe 1)に対し、「逮捕された襲撃犯の目的はわかっていない」と語った。(c)AFP