【9月15日 AFP】サッカーヨーロッパリーグ(UEFA Europa League 2017-18)は14日、グループリーグ第1節が各地で行われ、グループHのアーセナル(Arsenal)は、アレクシス・サンチェス(Alexis Sanchez)が決勝点を決めるなどケルン(1. FC Cologne)に3-1で逆転勝利を収めた。なお、試合は観客のトラブルのため予定より1時間遅れて開始された。

 数千人のチケットを持たないケルンのサポーターがエミレーツ・スタジアム(Emirates Stadium)に押し寄せたため、チケットを手にドイツから駆けつけたファンはスタジアムに入ることができず、試合は「観客の安全」を理由に1時間遅れで開始された。試合は当初現地時間午後8時5分(日本時間15日午前4時5分)がキックオフの予定だったが、午後9時5分(同午前5時5分)に変更された。

 アーセナルのサポーターは、ケルンのサポーターがアウェー側の指定エリアに移動するよう求めたが、係員はケルンのサポーターをそのままにした。アーセナルの広報は通信社プレス・アソシエーション(Press AssociationPA)に対し、「遅れはあったものの、選手はリラックスして試合に備えていた。サポーターをそのままにしたのは最も賢明で安全な判断だった」とコメントしている。

 ロンドン警視庁(Metropolitan PoliceScotland Yard)は試合前に声明を出し、「アーセナル対ケルンの試合に集まったファンによるエミレーツ・スタジアムの混乱に対処している。試合の環境を整える。人員を追加して派遣している」と発表している。また、その後出された声明では、「午後9時14分(同午前5時14分)に4人が公務執行妨害で逮捕された」と発表されている。

 キックオフが遅れた試合でケルンは、前半9分にペナルティーエリアを飛び出してボールをクリアしたアーセナルのGKダビド・オスピナ(David Ospina)の頭上を抜いてジョン・コルドバ(Jhon Cordoba)が約40メートルのシュートを沈め、ドイツから渡航したファンの度肝を抜いた。

 しかし、後半に試合を立て直したアーセナルは、途中出場のセアド・コラシナツ(Sead Kolasinac)のボレーで同点とすると、同22分にはサンチェスのスーパーゴールが決まった。ペナルティーエリアの左隅でボールを持ったサンチェスは、ドリブルでディフェンスをかわしてシュートを放つと、弧を描いたボールはゴールの隅に吸い込まれた。

 アーセナルはその後エクトル・ベジェリン(Hector Bellerin)が3点目を決めて勝利を決定的なものとし、グループリーグ初戦を白星で飾った。

 ソーシャルメディアではスタジアム内の乱闘の場面が投稿されており、英BBCのスポーツ記者リチャード・コンウェー(Richard Conway)氏は、「エミレーツ・スタジアムでケルンのサポーターが係員と乱闘している。一団はホーム側になだれ込み、乱闘しながらアウェー側に向かった」とつぶやいている。

 約2万人のケルンサポーターが試合の数時間前に英ロンドン(London)に集結したと報じられたが、アウェー用のチケットはわずか3000枚しか用意されていなかったという。

 ソーシャルメディア上にはロンドンのオックスフォード・サーカス(Oxford Circus)を、数多くのケルンのサポーターが歌いながら行進している様子が投稿されている。(c)AFP