【9月17日 CNS】ウェイボー(微博、Weibo)のパソコンと携帯アプリ英語版からこのほど、サングラスにくわえたばこの「酷(「クール」の意味)」の絵文字が消えた。北京市(Beijing)禁煙協会は13日、ウェイボーの中国語版と、テンセント(Tencent)のSNSアプリのウィーチャット(WeChat)とQQも、この動きに続いて削除するよう求めた。

「喫煙は少しもクールではない」。同協会の会員がウェイボーの絵文字にこの「酷」の表情を見つけ、協会側がウェイボーと話し合った。喫煙はニコチン依存症という一種の症状であり、悪性腫瘍や慢性疾患、生殖・発育異常を引き起こす恐れがあるとされており、それを「酷」の文字に結びつけるのは間違っている、と主張。中国疾病予防センターの調査によれば、全国の2割の中学生がたばこを吸ったことがあるとし、若者へのまん延も無視できない。SNSのユーザーの多くは若者で、「酷」と喫煙を結びつけることは、若者の喫煙行為が誘発される懸念がある。さらに、北京市は2015年6月1日から「北京市禁煙条例」を施行しており、公共の場所は全面禁煙となり、「無煙環境」が社会の共通認識となってきており、喫煙と「酷」を結びつけるのは社会の流れにもそぐわないと主張したという。

 「中国最大のSNSプラットフォームの1つであるウェイボーは、迅速に喫煙の絵文字を消去した。同社の社会に対する責任と、ユーザーの健康を気にかけていることの現れだ。我々はウェイボーの行動力に『いいね』を押したい」。同協会の張建枢(Zhang Jianshu)会長は、今回のウェイボーの判断を絶賛する。

 また、テンセントのウィーチャットとQQ上で、喫煙の絵文字が「のんびり」などの表情として使用されているとして、北京市禁煙協会は同社とも話し合いたいとしている。テンセント本社がある深セン市(Shenzhen)でも2017年1月1日から全面禁煙が実施されている。張会長は、「人々の喫煙の害に対する理解が深まり、無煙環境が普遍化するにつれ、喫煙行為はもはや正常な行為と認識されなくなる。テンセントにも早急に喫煙の絵文字を消去してもらいたい」と話した。(c)CNS/JCM/AFPBB News