【9月14日 AFP】フランスのジャンミシェル・ブランケール(Jean-Michel Blanquer)国民教育相が学校での携帯電話の使用禁止に言及し、国内で議論が巻き起こっている。エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)大統領は今年5月に行われた大統領選で、小中学校での携帯電話の禁止を公約に掲げていた。

 ブランケール氏は12日発行の週刊紙レクスプレス(L'Express)のインタビューで、登校時にクラスで携帯電話を預かったらどうかと発言。「閣僚会議の際には全員が携帯電話をロッカーの中に入れている」と明かした上で、「こういったことは学校をはじめ、人の集まる場所ならどこでも可能だろう」と語った。

 学校での携帯電話の使用については、教師の間でも意見が分かれており、授業の妨げや規律がなくなる原因となり、インターネット上でのいじめにつながるという指摘がある一方、厳重な管理の下であれば勉強の役に立つかもしれないと考える人もいる。

 専門家や労組は国内の学校ではすでに携帯電話の使用が禁止されているが、実際にはあまりルールが守られていないことが調査で明らかになっていると指摘。

 保護者団体の代表は携帯電話の使用禁止について、「600人の生徒を抱える中学校でも登校時に携帯電話を回収して下校時に返すのか?」「現時点では不可能だと思う」と述べ、実行に懐疑的な見方を示した。(c)AFP